「……宮川さんのこと、知ってたの?」 重ねて問うと、彼女はちらりと街路を見やった。 宮川さんが去ったほうへと。 「知らない。わたしは結菜が今どうしてるかなんて知らないし、知りたいとも思わない」 あたしが険のある目で睨みつけると、彼女は無表情で見返してくる。 興味の失せたいつものそっけない顔ではなく、なにかを堪えるように静かに宮川さんが消えた方向を見ている。 「ファンだったのはあんただけじゃない」 「え?」