あたしは突っ伏したくなった。 勘弁してよ、と思う。 赤ちゃんが置き去りにされているのかと思ったのだ。 ころころと転がっていくケースに手を伸ばす気にもなれない。 なんていう脱力感だ。 それは心からの安堵だったのだけれど。 気づくとケースはテーブルから芝生の上へと転がり落ちていた。 テーブルの歪みは奥手に向けて傾斜していたらしい。 あたしはため息をひとつついて、腰を浮かせた。 学校に戻ろう。 爪楊枝ケースを取ろうとテーブルを回り込み、しゃがんだときに幼い子供の声が聞こえた。