鞄の中の財布を確認しながら読み上げていくと、 「そのメモ持っていっていいから。あとでレシート回して。代金返却するから」 と、委員長の声が飛ぶ。 学園祭は明日に迫っていた。 あたしのクラスの出し物はたこ焼きだ。 作り手に選ばれたあたしは、このために千円で売っていたたこ焼き器を買い、毎日たこ焼き作りに励んでいた。 家の夕食には毎日たこ焼きがこんもりとお皿に積み上げられて、両親はなんともいえない顔をしていたけれど。 最近は「作るの上手くなったんじゃないか?」と褒められたりする。