「なぁ、思ったんだけどさ

由茉明後日家にいた方がいいんじゃない?」

爽が言った。


「由茉んちはセキュリティもしっかりしてる。

ロックしてれば誰かが入ってきたとき

警備会社に連絡が行くだろ?

鍵も厳重だし。

由茉んちはバレてないしな。

なにより、なにかあったとき叫べば

近所の人が気づくだろ。

ここじゃ誰も気づかない。」


「そうだな…

由茉はどっちがいい。」


「…わかんない。

湊が決めて。」


「じゃあ家にいるか。

家の方が緊張感ないだろ。

飛鳥さんと航大さんには家に行ってもらおう。

飛鳥さんは車もあるし。

由茉んちもそこそこでかいから

バレずに中にはいるのは苦労するだろうしな。

そのかわり、誰か来ても絶対に出るなよ。」


「うん、わかった。」