俺は窓から視線を逸らした。


みんな、あまりにもむごい死に方だ。


ほんとうに、これはさっきまで一緒にいたメンバーなんだろうか?


そう疑いたくなるような光景。


本当はみんな外へ出て、助けを呼んできてくれているんじゃないか。


そんな淡い期待を抱いてみる。


しかし、目の前で死んでいった愛奈の死体を見ていると、それも打ち消されてしまった。


俺は近くの椅子に脱力して座り込んでしまった。


とうとう俺1人になってしまった。


これからどうすればいいんだろう?


そう思い、開いている窓へと視線を向ける。


俺も、みんなと同じようにあそこから出るしかないんだろうか?


それは死ぬ事を意味している。


俺にはまだ……その覚悟はない。


俺は自分の頭を抱え呻き声を上げた。