「そうか・・・。どこの世界も似たようなものなんだな」

「私のいた世界は長い歴史、争いと復興の繰り返しで今があるの。歴史は繰り返すって言葉は間違いじゃないって思う。平和の中に必ずその平和を壊そうとする者が現れる。・・・・平和が一番なのにね」

そう言って、私は俯いた。
どこの世界でも、争いが絶える事はない。

今この時でも、どこかの国では人々は泣き叫び、なくなっていく場所がある。
それを考えるととても心が苦しくなる。

どうして平和を望まない人がいるのだろう。
みんなが笑いあって、支えあっていく。
そんな暮らしが一番いいはずなのに。


「俺達の世界もそうだ。必ずどこかで争いが始まる。それは自国の繁栄の為でもあり、領土を広げるための争いであったりはしたが・・・。今回はそんな争いじゃない。ヴォルデルトはこの世界全体を滅亡させようとしている。なぜそんな事をするのか、その理由がわからない」