そしてここまで歩いてきて、所々で建物らしきものが燃えて朽ち果てているのを見た。
中には小さな集落が、丸ごとそこにあったという痕跡だけを残してなくなっていたり。

いずれにせよ、生きている人間に会う事はなかった。


夜はそんな中でテントを張り、野宿していた。
いつ襲ってくるかわからない恐怖と、夜でもあまり変わらない空の色に熟睡なんて出来る筈もなく。

・・・ゆっくりと寝られる日はいつになるんだろう。



・・・まだ目的地は遠いのかな?

歩けど歩けどそれらしきものは見えてこないし、もう飽きちゃったよ。

履いてきた靴がスニーカーだったからまだ良かったものの、こんなに長く足場の悪い所を歩くなんて事は早々ないわけで。

・・・ああ、足がパンパンだ・・・。