―――歌って・・・!――― その言葉は大きく頭の中で響いた。 その声に動かされるように、私はすう、と息を大きく吸って、声を出した。 口から発せられる声は、あのリリュアさんが歌った不思議な言葉となって、私の口から自然と零れる。 「・・・・な!?」 ヴォルデルトは驚きの声を上げる。 浮かべていた笑みが消え、表情が一変した。