言われてみればそうか・・・。
ここにいたって、自分の世界に戻れるわけじゃないし。
この男に付いていった方が、今は得策なのかも。

「わかった。付いていく。でも、私何も出来ないよ?」

「大丈夫だ、そこは俺とリリスが何とかする。お前は黙ってついてくればいい」

そう言ってウェインはリリスに目配せをする。
リリスは軽く頷くと部屋を出ていき、そして手にカバンを持って戻って来た。

見慣れたカバン。

「ってそれ私のカバン!!」

「りおんさんが倒れていたちかくに落ちていたものです~。りおんさんのものですよね?」

こくこくと頷き、そのカバンを受け取る。
中を確認すると、ニッパーやトンカチなどのリペア道具が入っていた。

「リペア道具・・・!!ちゃんと入ってる・・・!」

「・・・なんだそれは?」