怖い短編集

私たちが朝食を食べ始めると、

浩史の携帯が鳴って、

浩史はテーブルの上にあった

携帯を手に取り、話し始めた。








浩史が電話の相手に

険しい顔で、

何度となく相づちを打ち、

三分ほどで会話を終えると、

私の顔を見て

浩史は言った。








「静香、

昨日、家の近くで

ひき逃げがあったらしいんだ」







私は、

浩史が言ったその言葉に

心臓が止まる思いがして、

箸を置いた。