怖い短編集

浩史の血まみれの手が、

私の頬を撫でた。








その瞬間、私の頬に

生温かいヌルッとした

感触があって、

私はゾッとして凍りついた。








そしてその血まみれの手は、

私の頬を撫でると、

そのまま私の首すじを

撫で始めた。








私は恐ろしくて、

悲鳴を上げ、

急ブレーキを踏んだ。