私は受験勉強に追われる

私立の女子高に通う

高校三年生。






父は、大きな病院の医院長。






母は、医大の教授の娘。






そして、私の祖父も曾祖父も

みんな医者だった。






母が私の顔を見ると、

いつも決まって

こう言った。






「女だからといって

男性に頼っていては

ダメなのよ。






手に職を持つことが

女性にも必要なの。






美和子、

あなたは医者になりなさい。






あなたならば、

きっと成功者になれる」