バーン!




オレが放った銃弾が、トラの頭に当り、トラの頭を貫通した。




巨体のトラはその一撃で、地面に崩れ落ち、息たえた。




オレはトラが動かなくなったのを見て、すぐに学ちゃんの元に歩み寄った。




「学ちゃん、大丈夫か?

しっかりしろよ!」




首筋を噛まれ、首から止めどなく血が流れている学ちゃんを見て、学ちゃんはもう助からないとオレは思った。




学ちゃんは、オレたちに何かを言おうとしていたが、声にならず、その瞳からは涙を流していた。




「学ちゃん、泣くなよ!

オレたちは仲間だろ!

ずっと、ずっと、仲間だろ!」




オレはそう言うと、学ちゃんにつられて、泣いていた。




学ちゃんとの楽しい思い出が、オレの頭の中に蘇ってくる。




オレは声を上げて泣きながら、残酷なリアルに気づいていた。




学ちゃんはもう、助からない……。