「私は、ライフル銃を撃てなかった……。

もう、怖くて……。

逃げ出したくて……」




「子猫ちゃん、そんなの仕方がないさぁ」




オレはそう言って、美愛の顔を見つめた。




「オレだって、今日という日が来るまで、トラと戦うなんて思ってなかったんだ……。

トラと向き合って、怖くないヤツなんていないよ。

だから子猫ちゃん、次から頑張ろうぜ!」




オレがそう言うと、舞子がふくれっ面でこう言った。




「虎男は美愛には優しいのね。

美愛も気をつけた方がいいわよ。

このスケベ虎も、狂暴だから」