ドキドキと大きな音を立てる鼓動を感じながら、オレはためらわずにライオンに突っ込んだ。




オレの狙いは、ライオンの喉だ。




いくら百獣の王、ライオンと言えども、喉に日本刀が突き刺されば、息絶える。




オレはライオンを倒す自分の姿をイメージして、日本刀を突き出した。




そしてそのとき、ライオンはオレに飛びかかり、ライオンの前足の鋭い爪が、オレの体を襲ってきた。




まるでスローモーションの世界に入り込んだように、オレは自分の身に迫る危険をゆっくりと感じていた。




オレはこのまま、死ぬのかなって……。




だけどオレは、死ぬ前に舞子の仇を取るんだって……。