「美愛、もう少しだ。

もう少し我慢すれば、こんなクソなイベントも終わり、オレたちは解放される。

だから、大丈夫だ。

美愛のことはオレが守るから」




「ねぇ、見て。

あそこにぶら下がってるロープって、中野が縛ったロープじゃないかな?」




舞子がそう言って、指差した場所に、黒と黄色の縞模様のトラロープが風に揺られて、ぶら下がっていた。




「きっと、そうだ。

あれは中野が縛ったロープに違いないぜ」




オレはみんなにそう言って、その細いトラロープに近づいていった。