校舎の屋上に来ると、澄み渡った青空が広がっていて、オレたちはそこで深く息を吸った。




「外の空気はいいな。

こんなクソなイベントに巻き込まれたのを少しは忘れられるぜ」




「虎男の言う通りね。

何か校舎の中よりも解放感があるわ」




「最初から屋上に来れば良かったな。

ここにいる方が、気分がいいぜ」




「だけど、この青い空って、自由がある場所と繋がっているのよね。

こんな危険で隔離された場所から抜け出して、前の生活に戻りたい。

もう家に帰りたい」




美愛がそう言って、今にも泣き出しそうな顔をしたとき、ハヤブサが美愛の肩をポンと優しく叩いて、話しかけた。