バーン!




銃声とともに、オレの腕にズシリとくる衝撃があって、銃弾は放たれた。




殺らなければ、殺られるという状況の中で、オレは祈るような気持ちで、銃弾の行方を探していた。




トラの頭から、赤い血が飛び散る。




当たったというよろこびと、それでもなお消えることのない不安があって、オレはライフル銃を撃ちまくった。




バーン!

バーン!

バーン!




そしてライフル銃の弾が切れたとき、オレは体をブルブルと震わせながら、血まみれの動かなくなったトラを見ていた。