「バカヤロー。

オレがイベントに参加しないわけがないだろ。

何か楽しいことあるかも知れねぇのによ。

ケンカするよりドキドキできれば、最高だよ」




「やっぱり虎男は、単純バカね。

少しは大人になれないのかしら?」




オレの後ろから聞こえてきたその声に、チョロ助が一番最初に反応した。




「舞子さん。

舞子さんもイベントに参加するんですか?」




「バカの虎男に誘われて、仕方なくよ。

つまり、おつきあいってやつよ」




「舞子はそんなこと言いながら、お祭り好きだからな。

また、虎男と一緒にバカ騒ぎしたかったんだろ」




そう言って、ハヤブサが舞子をからかった。




「何なのよ、ハヤブサまで……。

私と虎男を一緒にしないで!」




「それにしても舞子さん、いつみても美しい。

さすがは、女王蜂の舞子。

オレは舞子さんなら、いつだってお供します」




「チョロ助だけね。

見る目がある男は」




舞子はそう言うと、うれしそうににっこりと笑った。