【完】お前だけは無理。


「そう、なんだ…」



二人に心配を掛けないように、精一杯の笑顔を浮かべてみる。

でも、今にも泣き出しそうな状態で、上手く笑えてるかわからない。

どう、しようっ…昨日あれだけ泣いたのに、また泣いちゃいそうだ…。


どこか人の少ないところに行こうかと考え、立ち上がる。



ーーーードンッ!



すると、後ろから誰かにぶつかられてしまった。

あっ…こけちゃうっ…!

避ける間もなく、地面に転けてしまう私。



「雪!!!大丈夫かッ!」


「雪っ…ちょっと誰よ!」



足を擦ってしまったようで、血が滲みでていた。