【完】お前だけは無理。



「お前さ…ここ、治安悪いってわかってる?」


「うん…最初、大家さんが…「わかってて住んでんの?空き巣にでも入られたい?それとも変な奴にでも連れてかれたいのか?」



私の声を遮り、突然豹変する和君。

私は思わず、下唇をぎゅっと噛む。



「本当にこの辺りは治安が悪いから、引っ越せ。つーかここ、一人暮らし用だろーが」


「一人暮らし…だよ?」


「…っ、お前さ、なんでこの学校に来たわけ?おばさん置いて、こんなところ住んで、意味わかんねーんだけど」


「そ、れは…和君に会いたくて…」