「絶対わかってないわ…」

「絶対わかってねーな…」



ほぼ同時に、二人が似たような台詞を口にした。


え?えっ…?

「どういうこと…?」と尋ねると、「いや、いいのよ。こっちの話」と流され、うやむやなまま話は中断。

と、とりあえず…浩太君には気をつければいいんだよ…!

一人で完結して、上靴から下足に履き替える。


三人並んで、校舎から出ようとした時だった。



「おーい、瞳!」



背後から、瞳ちゃんを呼ぶ声が聞こえたのは。


…誰?