「うわ…俺の好きなものばっかりだ…!」
和君はそう言って、テーブルに並べられた料理を見て笑顔を浮かべた。
「早く食べよ、雪」
「和君、子供みたいーっ」
「仕方ないだろ、こんなご馳走前にしたら」
早く早くと催促され、二人でテーブルを囲むように座った。
手を合わせて、いただきますと言った後、もう一度おめでとうと伝える。
和君は笑って頷いて、すぐに料理を口に運んだ。
ふふっ、いつも美味しそうに食べてくれるから、作り甲斐があるなぁ…。
和君のたべっぷりを見ているだけでも、お腹いっぱいになりそうだ。
「はー、腹一杯。幸せ…うまかったぁ…」
「ふふっ、ありがとう」
私は、テーブルの後ろに潜ませていたものを取り出して、和君の前に差し出す。
「はい!お誕生日おめでとう!」
「…え?なにこれ…」
「誕生日プレゼント」
「…え!ほんとに…?すっごい嬉しい、ありがと」
和君はほんとうに嬉しそうな顔をして、「開けて良い?」と聞いてきた。
もちろん、私は頷く。
「…え?これ…」
和君は、箱から出てきたものに目を見開いた。