「ちょっ、うわっ」
「あああ…楓のバカ…」
「ばれちゃったら仕方ない」
病室の扉が開かれて、なだれ込むように倒れている三人が目に入った。
私は、慌てて和君から離れる。
え、えっ…!!
「お前ら…いつから覗いてたんだよっ…」
和君が、三人に向かって怒ったように言った。
まるで悪気がなさそうな、瞳ちゃんと楓ちゃんと北口先輩。
「え〜いいじゃなーい」
「おれ、おれっ…感動した!雪、よがっだなぁ〜!」
楓ちゃんはもう号泣して、隣の瞳ちゃんに抱きついていた。
みんなにも、たくさん心配かけちゃったもんね…!
あ、そうだ!
「瀧川先輩にも、連絡しなきゃ」
思い出してそう言えば、和君の声のトーンが下がる。