ーーー〜…、っ。
頭ん中、真っ白だ。
いや、違う。
ーー真っ黒。
先の未来が見えない。
想い描いていた未来予想図にはいつも雪の姿があって、その雪がないくなるとすれば…
ーー俺の未来は、再び色を失うのだろう。
俺に残された選択肢は……
……もう、雪から離れるしかないんだ。
これ以上、俺は彼女から何かを奪うことはできない。
その場で、俺は泣き叫んだ。
心臓はもう張り裂けそうなほど痛くて、涙というものはこんなにも溢れるものかと思った。
雪、俺はお前が好きだよ。
大好き…愛しくてたまらない、唯一の宝物だよ。
でもだからね、お前だけには、幸せになってほしい。
俺はどうなってもいいから、世界一不幸になったって、そんなの全く構わないから…
ーーーーどうか君だけは、君だけが、幸せになりますように。