【完】お前だけは無理。




もう、その言葉しか浮かばない。




バタン!!


病室の扉が、勢いよく開かれる。



「和哉っ…!」


懐かしい声が聞こえて、驚いてそちらを向いた。




そこには、実の母親が立っていた。


………は?


意味がわからなくて、開いた口が塞がらない。



しかも、その後ろには見覚えのある男が立っていた。


間違いない。

雪の、お父さんだ。



突然すぎる来客に俺は混乱して、さらに頭がおかしくなる。

もう、なにがなんだかわからなかった。




母親は俺の方に駆け寄ってきて、心配そうに手を握られた。



「優哉さんから聞いたのっ…和哉が倒れたって…」



親父、が…?


待てよ。


ーーこいつら、連絡を取っていたのか…?



親父の方を見れば、気まずそうに視線を逸らされた。



ーーーありえない。


こいつら、腐ってるッ…。




「元気そうでよかったわ…っ、お母さん、和哉になにかあったらって心配で…」

「いつからだよ…」

「…え?」

「…いつから、親父とお前は連絡を取ってたの?」



母親は、「うーん…」と悩んだ仕草をした後、あっけらかんと答える。