【完】お前だけは無理。



サボるなんて考えがまずないんだ。雪は、ほんとうに純粋な女の子。

一度無理矢理通知表を見せてもらったけど、全てよくできましただったことには本当に驚いた。


そんな雪が、馬鹿な子のはずがあるか。


無性に雪のお母さんに対して怒りが湧いてきて、下唇をかみしめる。

そんな俺に、雪はぐちゃぐちゃになったものを渡してきた。


ん?なんだこれは…?

不思議に思いながらも、その紙を広げる。




「凄い!94点じゃんか!」


「でも…3つも間違えたんだよ?」


「3つしか、だよ。雪は天才だね!」



俺なんて、この前40点だったぜ。

その言葉は、恥ずかしいので飲み込む。


雪は涙を止めるどころか勢いを増して溢れさせた。



「和君…うぅ…」

「泣かないで。雪のお母さんが雪を要らないって言うなら、俺が雪をもらうから」


小さな身体を、たまらず抱きしめる。

大丈夫だよと教えてやりたかった。

雪には、俺がいるよ。

ずっとずっと、そばにいるよ。



「…あり、がとっ、和君っ…」



ようやく、彼女がいつものような笑顔を浮かべる。

よかった…。