【完】お前だけは無理。



「そっか…おれと、一緒だね」

「…うん」

「じゃあ、さ…」



自分でも、自分の行動な驚いたほどだ。



「家に帰りたくない時は、ここに来ようよ」



今まで、他人と時間を共有することが苦痛だったのに。

まさか自ら、自分のテリトリーに他人を招き入れるだなんて。



「うん!」


彼女は、嬉しそうに笑った。



「雪…だよね、名前」


「うん!和哉、くん?」


「呼び方はなんでもいいよ」


「じゃあ…和君って、呼んでもいい?」


「うん。どうぞ」



きっともうこの時から、俺は惹かれていたんだ。

綺麗な綺麗な心を持つ、この少女に。


世界が、色を変え始めた。







その日から、俺は毎日のように雪と同じ時を過ごした。


雪と過ごす時は、とても安らげる時間だった。

他人と同じ空間にいることが、苦痛でしかなかったのに…。

俺の中の凍った何かが、雪によって溶かされているのを感じていた。