【完】お前だけは無理。



もし雪が降っていなかったら、彼も死んでいたかもしれない…と。



「そっか…」



楓ちゃんはそう言って、黙り込む。

私たち三人の間に、沈黙が流れた。

…わかってる。


「休んでた時のことと、昨日のこと…だよね」


二人は、気になっているはずだ。

どうして、こんなことになってしまったのか。


私の台詞に、二人はあからさまに反応を示した。

当たり前だ、たくさん心配をかけたに決まっている。


「ゆ、雪、言いたくなかったらいいんだ…!つーか言いたくないよな、大丈夫だから!さ!!」

「そうよ。無理に話さなくったって、雪が悪くないのはわかってるわ」


優しい、二人。

私のことを気遣って、そんなことを言ってくれる。


二人の優しさに、泣きたくなった。



「違うの…全部ね、私が悪いの」



原因、要因、そのすべてが私。

被害者ぶってなんて、いられないほどに。


「今日…ちゃんと話す、ね。きっと北口先輩と瀧川先輩も気になっていると思うから、みんなで病院に行く時、ちゃんと話すね」


放課後、和君の病室には行く約束をしている。

朝から決めていたんだ。そこで、ちゃんと話すと。


楓ちゃんと瞳ちゃんは、私の言葉に黙って首を縦に振った。



その時、教室の扉が勢いよく開かれる。