【完】お前だけは無理。




「あーあ…どうしたんだ、そんなに震えて…」



先生の、太い手が伸びてくる。

頬に触れた手は汗ばんでいて、恐ろしくて声すら出ない。



「白川が…俺の家にいるなんて…今でも夢のようだよ…」



別に、先生が凶器を持っているだとか、殴られるだとか、そういう肉体的な恐怖ではない。


その目が、手が、声が…私の精神をおかしくさせていくようで、怖くて目も開けていられない。

ぎゅっと閉じた瞳の奥で、浮かぶのは彼の姿。