【完】お前だけは無理。



「え、えっと…楓ちゃんと、瞳ちゃんっ…よろしくお願いします!…あ!私、白川雪って言うの…!」


「おー、雪!名前まで麗しーのな!」


「そ、そうかな…?」



麗しいという表現は、私には程遠い気がするけれど…

言われて決して、悪い気はしない。


それに、雪っていう名前が、私は気に入っていた。


お父さんとお母さんが私に遺してくれた、唯一のもの。