【完】お前だけは無理。



「……なに?俺の顔になんかついてる?」

「ううん。見惚れてたのっ」

「…バッカ!お前すぐそういうこと言う…」



この人がそばにいてくれるだけで、私は幸せだ。


ーーそれだけが、幸せだったんだ。




キイイイー!!っと、聞いたこともないような轟音が響く。


いったい何?と思い、振り返れば、一台の自家用車が私めがけて走ってきた。



ーーーえ?




「雪ッ…!!」



視界が、一転する。


衝撃に耐えるように、反射的につむった瞳。

なのに、痛みはやってこない。


目を開けると、私は道の端にはあった柔らかい木々に乗っかっていた。