お父さんを引き止めることも、できなかった。 私が、良い子だったら…お父さんだって、置いていかなかったはずだ。 私の情けない泣き声が、病室に響く。 誰もなにも口にしなくて、ただただ声をあげて泣いた。 「大丈夫だよ、これからは、雪は俺が守るからね。絶対約束…一人にしないからな」 「和、君…?」 「雪は一人じゃないから…」 この言葉に、いったい私がどれだけ救われたか… 和君は、きっと知らないんだろうね。 私を抱きしめる手を、私は必死に…必死に、握ったんだ。