そう、先ほどまで、つけていたものだった。
「あれ、なんで、どうして動かないの?お母さん、寝てるの?」
なんとなく、起きていることはわかった。
けれど、理解ができなかった。
どうして?お母さんが?
この布は?どうして動かないの?
お母さんーーどうしてこんなところで寝てるの?
浮かび上がった一つの説を、頭が拒絶する。
けれど、身体は理解したのだろう。
瞳から、ぽろぽろと止めどなく涙が溢れ溢れ出した。
「ごめんね、お母さんは二人を追って…交通事故に遭ったんだ」
病室の奥で、そう言ったのは和君のお父さん。

