【完】お前だけは無理。




「…そうなの?」



彼は振り返って、私の顔を見た。



「そっか…おれと、一緒だね」


「…うん」



あ、戻ってきてくれた…。

再び隣に座った彼に、嬉しい気持ちになる。



「じゃあ、さ…」



彼が何かいいかけて、私の顔を覗き込むようにしてみてきた。



「家に帰りたくない時は、ここに来ようよ」



この時、どれだけ嬉しかっただろうか。


今まで一人でこの部屋で、本当はとても寂しかった。

お父さんとお母さんの喧嘩から逃げるようにここに駆け込んで、でもここには誰もいなくて、


残るのは孤独だった。