もう、私の話なんて聞いてはくれない。



あの時もそうだ。

勝手にいなくなった。


だから私…会いにきたの。

どれだけ鬱陶しがられたって、諦めないって覚悟して、追いかけてきたのっ…。




「イヤ。行かない」



「〜っ、…」



「和君に会いたくて…この高校に来たんだもんっ!!」




私がそう叫んだのと同時くらいだった。


直後に、ドン!っと大きな音が響いたのは。



それは和君が壁を殴った音で、私はその光景に目を見開いた。