【完】お前だけは無理。


ううん、違う。



「この前言ったこと忘れたのか!?お前の考えていることなんて見え透いてるんだよ!!」



私が、和君を見間違うわけがない…

だって、彼しか見えないんだもの。




あぁ好きだ。




そう心が叫んだと同時に、視界が大きく揺れる。

あ…もう、身体が限界だ…。

意識は既に薄れていて、倒れるのだと理解した。



「…っ!大丈夫か!?」



瞬時に私を支え、抱き留めてくれた和君。

酷く心配した表情で私を見つめるその瞳に、自分が映っている。



「おい!雪!雪!?」


「和、君…」


「しっかりしろ!…雪ッ…!」



愛しい人に名前を呼ばれながら、優しくて温かい腕に包まれながら…


私は、今世界が終わってもいいと思った。

終わって欲しいと…思った。