その小さな手を繋ぎ、並んで歩きたい。 その瞳に溢れる涙を、拭ってやりたい。 その華奢な身体を抱きしめ、優しく包んでやりたい。 その綺麗な髪に触れ、そっと撫でてやりたい。 そのーーー俺を好きだと言う唇を、塞いでしまいたい。 ……そんな衝動を抑えるのに、いつも必死だった。 《第三章》