【完】お前だけは無理。



「お前がこの高校にこれからも通えるのは、あいつのお陰だ。忘れるな」



確かに、会長の言うことは一理ある。

現に俺は停学4日で済んだし、クラスメイトから心配のメールが届いたが、雪ちゃんのことを知ってる奴は一人もいないようだった。


きっと、雪ちゃんは言いふらしてないんだ。


普通、女の子ってそういう話題大好きだから、みんなに知れてるもんだと覚悟していたのに…


彼女には、感謝しなければいけない。


でも…



「…はっ、あんたにそんなこと言われる筋合いねー…」



それを、どうしてお前に言われなきゃいけないんだよッ…!


腹が立ってそう言えば、奴の表情が変わる。

まさに、鬼の形相だった。



「……もう一回言ってみろ?」



胸蔵を掴まれ、至近距離にある顔。


今にも殺されるんじゃないかとさえ思えて、俺は恐怖に身を震わせた。


なんだ、こいつは。