同じ生徒だろ、会長様はこういう事件がある度、首突っ込んでるんですか?
心の中でそんなことを思いながら、口には出せるわけもなく。
「謹慎明けおめでとう」
胡散臭すぎる笑顔でそう言ったのは、ご立派なソファに座ったままの生徒会長様。
思ってねーだろその顔…
「…何の用ですか?」
怠そうにそう言えば、相変わらずニコッと作り物みたいな笑顔で笑う目の前の男。
「白川さんのことで、忠告しとこうと思ってね」
「あっは、会長雪ちゃんのことでも好きなんですか?そりゃあ悪いことしちゃったなー、未遂とはいえ、ごめんなさいね?」
この胡散臭い笑顔を崩したい。
そう思った。
挑発的な俺の態度にも、変わらない笑顔。
「本当、頭が悪い人の考えは読めないね。どう考えたらそんな結論に至るのか」
「…っ!?」
「ほーんと、単純。…ははっ、笑っちゃうよ」
本当に可笑しそうに笑う会長に、頭にきて手を出そうとした。