「帰りに、偶々って…」
……和君、
この前、音楽室前で先生と一緒にいる時、どうしているのって聞いたら…言ったよ、ね?
『偶々生徒会室から帰る時、あの教室の前通っただけ。そしたらお前とあの教師がいたから』
偶々って…何っ…?
第二音楽室と生徒会室、真逆、だよっ…?
だから、一向に見つからなかったわけだ、生徒会室が。
頭の中が、酷いパニック状態に陥って、訳が分からなくなる。
「おーい、雪!どーした?」
「この、前…」
覚束ない口調で、一言一言発する。
「合唱部の、手伝い行った日あるでしょ…?」
「おー、あったな」
「その日ね、放課後和君が音楽室まで来てくれたの…生徒会の帰りに通っただけって言って…」
私の言葉に、楓ちゃんは「あ!そういや…」と声を上げた。

