浩太君の話…終わって、ないのに…。



「うん…ありがとう」



きっと、今は何を言っても聞いてくれない気がした。


私の馬鹿さ加減に呆れているのかもしれない。

覚束ない足取りで家に入り、そのまま廊下に座り込む。



ただぼーっと座り込み、何も考えたくなくて目を瞑った。



ねぇ、和君…



「お前は…何も悪くないよ」


知る訳無いじゃない。
貴方が…夜空を見つめながら、そんなことを呟いていたなんて。


私たちは一体、何処ですれ違って、何処で踏み間違えたんだろうね。


修正なんて、もう仕様のないところまで来てしまった私たちは、


この背徳の愛を背負いながら、涙を流すことしか出来なくなっていた。