そこにはまだ浩太君の姿は無くて、何だか罪悪感が押し寄せてきた。



昨日…あれからどうなったんだろう。


保健室から出て行った浩太君は、和君に言われた通り家に帰ったらしく、以降の授業で姿を見ることはなかった。


和君、処分は電話するって言ってたけど…どうなったんだろう。



「浩太君…来ないのかな?」


「はぁ!?なんであんなやつの心配してんだよ!来なくていっっつの!」



声を荒げながら言う楓ちゃんに、苦笑い。



「私の所為で、停学とかなっちゃうのかな…」


「雪、ちょっと人が良すぎるんじゃない?何されたか忘れたの?あんたは被害者なのよ!」



「もっと罵声しなさい!」と、珍しく声を張る瞳ちゃんに、もう一度苦笑いを浮かべた。