【完】お前だけは無理。




「じゃあ聞くけど」



いつまで経っても認めない和哉君に、そろそろ留めを刺そう。



「昔さ、涼介の家に和哉君と三人で言った時、和哉君寝言言ってたんだよ」


「…っ」


「『雪…』って」



…これで、もう言い逃れはできないだろう。

和哉君、自分の顔鏡で見てみな。



「さっき思い出したのよ」



雪が、和哉君と幼なじみだと聞いた時。全ての辻褄があった。


もうこのことには反論する気はないらしい。

下を向き、肩を落とした和哉君。


私はその身体に向かって、一番聞きたかったことを聞いた。



「和哉君、雪のこと好きなんでしょ?」



何も、言葉は帰ってこない。



「雪の気持ち…知ってるんでしょう?」



反応すら、示さない。



「だったら、どうして言わないの?俺も好きだって」



完全に動かなくなった和哉君に、追い詰めるようにそう言えば、急に冷静さを取り戻したのかいつもの和哉君に戻った。