昨日出会ったばかりだというのに、あたしは相当雪を気に入っていた。
そう…雪の恋路に、首を突っ込みたいと思うくらいには。
「ごめん二人とも。先帰ってて」
二人にそう言えば、不思議そうな表情をされる。
「は?瞳帰んねーの?」
「うん、ちょっと寄るとこあって」
「だったら俺らも一緒に…」
どうしても私と帰りたいのか、楓が言葉を続けた。
ほんとこの子、私大好きなんだから…。
でも、今日はそういう訳にもいかない。
「ごめんね、ちょっと二人きりで話したい人がいて…」
そう言えば、二人は何か勘付いたように顔を合わせ、にっこぉと笑った。
「わかった!頑張れよ!!」
「それじゃあ私たちは帰るねっ…!瞳ちゃん、応援してるよ!」
簡単に騙されてくれちゃって…二人して可愛いなーもう。
慌てて教室を出て行った二人に、くすっと笑う。