「すっげー!マジで弾けるんだ!」


「めちゃくちゃ上手いね…!」



曲が止まったと同時に一斉に褒められて、恥ずかしさから照れ笑い。



「これ、なんて言う曲?スッゴい綺麗な曲…」


「プロコフィエフの前奏曲だよ」



和君が、好きだって言ったくれた曲。



教室は、さっきとは違う騒がしさに包まれる。

先程まで傍観していた先生が私のもとへ来て、にこりと笑った。



「凄いな白川…!頼もしいよ!ありがとう!」


「いえ、お力になれるなら嬉しいです」



微笑み返すと、目を見開いて固まる先生。