目なし女の消えない呪い

〈 いったい、誰なの?

お父さんかお母さんが帰ってきたの?

でも、きっとそれは違う……。

だって、お父さんやお母さんは、こんなにゆっくりと足音を忍ばせるようにして歩かないから……。

この足音は、きっと私の知らない誰か…… 〉




部屋の外にいる何者かが、階段を上りきり、ゆっくりと廊下を歩いていた。




希美はその足音に恐怖し、パニックになって叫んでいた。




「誰なの、そこにいるのは?

お父さん? それとも、お母さん?」