「圭介、オレは美月だけを危険な目にあわせてまで、目なし女の呪いから逃れようなんて思わない。

美月が死ぬかもしれないのに、何もしないで怯えていたら、オレは一生後悔するよ。

美月だって、本当は怖いんだ。

怖くて、怖くて、逃げ出したいのに、あいつは自分を犠牲にして、目なし女の呪いを終わらせようとしているんだ。

だからオレは行かなくちゃ……。

オレは美月の力になりたい。

美月はどんなときだって、一人じゃないんだ……」




拓也はそう言って、弥生の部屋を飛び出した。