目なし女の消えない呪い

美月がスマホに目を落とすと、拓也からの着信が入っていた。




美月は通話ボタンを押し、拓也と話し始めた。




「美月、目なし女のメッセージを読んだか?」




「ええ、読んだわ」




「次のターゲットに、弥生が選ばれた……。

何で……、どうして、弥生なんだ!」




拓也のその言葉に、美月は心をえぐられるような痛みを感じていた。




〈 弥生が選ばれたのは、弥生が私の親友だから……。

目なし女の呪いを巻き散らかし、みんなを不幸にするのは、私なの…… 〉




美月の瞳から、再び涙が溢れ出してきた。




どうして自分は、自分の大切な人までを不幸にしてしまうのだろう?