秀雄と麻美子は、結局、何も言わないまま、部屋の中からいなくなった。




美月は部屋の中で一人になると、不安になって、布団の中に潜り込んだ。




〈 私は怖い。

また目なし女に会うことが……。

でも、どうして目なし女は私につきまとうの? 〉




美月がそう思ったあとに、美月の頭の中に、ある疑惑が思い浮かんで、体が震えた。




目なし女のことを知っているはずなのに、何も話そうとしない父と母。




目なし女が一番に倉本美月を憎む理由。




自分が生まれつき呪われた存在であるわけ。




その三つのことから導き出された一つの結論が美月の頭の中に浮かんだとき、美月の体は震えていた。




〈 もしも、目なし女を殺したのが、お父さんとお母さんだったなら…… 〉